2025年6月30日、Googleは検索アルゴリズムの広範な変更である「2025年6月コアアップデート(June 2025 Core Update)」の展開を開始したことを公式に発表しました。
この発表は、多くのWEBサイト管理者にとって、自身のサイトの検索順位やトラフィックの動向を注意深く見守るべき期間の始まりを意味します。
今回のアップデートは、完了まで最大で3週間ほどかかる見込みです。
本記事では、このコアアップデートの概要と、ウェブサイトを管理する皆さんが今何をすべきかについて、考えるきっかけとなることを挙げてみたく思います。
目次
そもそも「コアアップデート」とは?
Googleが年に数回実施する「コアアップデート」とは、検索アルゴリズムの中核部分に対して行われる、大規模で広範囲にわたる変更のことです。
特定のページやテクニックを狙ったものではなく、コンテンツ全体の評価方法を全体的に見直すことを目的としています。
この期間中は、検索結果に大きな変動が見られることが多く、これまで安定していたページの順位が上がったり下がったりする可能性があります。
WEBサイト管理者が今すぐ確認・実施すべきこと
ランキングの変動を見ると不安になるかもしれませんが、冷静に対応することが重要です。
特定のキーワードで検索した際の検索順位が下がったからといって、必ずしもサイトに問題があるわけではありません。
今回のアップデートを受けて、ウェブサイト管理者が取るべき行動を3つのステップでご紹介します。
ステップ1. まずは慌てずに状況を把握する
アップデート期間中は、順位が不安定になるのが通常です。
日々の変動に一喜一憂せず、まずはGoogle Search Consoleや各種アクセス解析ツールを使い、自社サイトの検索順位や流入数の変化を冷静に観測しましょう。
特に、以下のような点を確認してみてください。
- 特定のキーワード群で大きな順位変動は起きていないか?
- トラフィックが大きく増減しているページはないか?
- どのような種類のページ(ブログ記事、WEBページなど)に影響が出ているか?
時折以下のようなご質問をいただくことがございます。
「ブログ記事」と「WEBページ」の違いって何?
これは、ページの種類についてのご質問になるものと思うのですが、”時事性のあるコンテンツページ”と”そうでないコンテンツページ”という切り分けになるのかなと考えます。
OGPでは「blog」「article」「website」というページの種類の指定があります。
時事性というのは人の観点に基づいた切り分けですが、システム的には、OGPで指定される3種類のページのことを指すのかなと考えています。
ステップ2. Googleの理念に立ち返る
Googleは一貫して「ユーザーにとって、有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツを作成すること」を推奨しています。
今回のコアアップデートも、この理念をさらに推し進めるためのものと言えます。
テクニカルなSEO対策に走る前に、改めてご自身のウェブサイトがこの基本原則を満たしているか、以下の視点で見直してみてください。
- コンテンツはユーザーの疑問や悩みに明確に答えていますか?
- 独自の経験や専門的な知識に基づいた、オリジナリティのある情報を提供していますか?
- 情報の信頼性や権威性(誰が書いたか、情報源は何か)は明確ですか?
- ユーザーはサイトを快適に利用できていますか?(表示速度、モバイル対応など)
これらは、Googleが提唱する「E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)」という品質評価の考え方にも通じます。
「E-E-A-T」については以下の記事をご覧ください。
ステップ3. コンテンツの品質を再評価する
この機会に、ご自身のサイトにあるコンテンツを客観的に見直してみましょう。
特に、流入が減ってしまったページがあれば、それはユーザーの期待に十分に応えられていないというサインかもしれません。
競合サイトと比較して、自社のコンテンツに足りない部分はないか、よりユーザーを満足させるために改善できる点はないかを分析し、リライトや情報の追加を検討することをお勧めします。
終わりに
Googleのコアアップデートは、検索エンジンがユーザーにとってより良い場所になるための進化の過程です。
私たちウェブサイト管理者は、この変化を前向きに捉え、改めて「ユーザーのために何ができるか」を考える絶好の機会とすべきです。
目先の順位変動に惑わされることなく、質の高いコンテンツ作りという本質に立ち返りましょう。
この機会にサイト全体を見直し、ユーザーにとって最高の体験を提供できているか、再確認してみてはいかがでしょうか。
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